楽譜浄書のはなし – 符尾(単音編)


今回は少しマニアックな楽譜浄書の話題を書いてみたいと思います。

浄書とは、平たく言えば作曲者やアレンジャーの作った手書きの譜面やソフトで入力した譜面を、印刷用にきれいに仕立て直すことです。

今回は単音の音符の符尾について説明してみます。

なお、浄書については国や出版社によって規格が違ったりしますし、楽典や和声のように明確なルールを決めた書物があるわけでもないので、多分に独自研究も含まれます。間違いや不足などあるかもしれませんので気付いた点はツッコミ頂けると助かります(´・ω・`)

絶対に守らなくてはならない規則というより、読みやすい楽譜にするための目安と考えておけばよいと思います。

符尾の向き

原則的に、第3線より下の音符は上向き、第3線以上の音符は下向きにします。

単音の符尾の向き

単音の符尾の向き

ただし、前後の流れによっては第3線上の音符でも上向きにしたほうが整って見える場合があります。このあたりの例外処理は臨機応変に。

第3線でも上向きがいい場合もあり。

第3線でも上向きがいい場合もあり。

複声部の符尾の向き

一つの五線に2声部ある場合、上声部の符尾は上向き、下声部の符尾は下向きにします。

2声の場合は声部ごとに上下固定。

2声の場合は声部ごとに上下固定。

装飾音符の符尾の向き

装飾音符の符尾は基本的に上向きにします。

装飾音符は原則的に上向き。

装飾音符は原則的に上向き。

複声部の場合、下声部の装飾音符は下向きにします。

2声の下声部の装飾音は下向き。

2声の下声部の装飾音は下向き。

符尾の長さ

符尾の長さは原則的に3.5間分(1オクターブ)です。

符尾の長さは基本的に1オクターブ。

符尾の長さは基本的に1オクターブ。

32分音符以降のハタの多い音符は、ひとつ増えるごとに1/2間程度ずつ長くします。

ハタが多い音符は符尾を延長する。

ハタが多い音符は符尾を延長する。

五線外に大きくはみ出す音符では、符尾を延長して第3線から離れないようにします。

第3線からは離さない。

第3線からは離さない。

多声部で符尾が原則と逆向きになる場合など、符尾が五線外に大きくはみ出すときはやや短くします。

どの程度短くするかは、色々な考え方がありますが、一例として、符頭が外から2番めの間にあるときは1/4間、それより外側にある場合は1/2間短くする方法があります。

以下の譜例の数字の単位sはspaceの略で、3sなら3間分という意味です。

逆向きの符尾は短めにする。

逆向きの符尾は短めにする。

極端に大きくはみ出す場合や、紙面の都合などで隣の五線との間隔が狭い場合はもっと短くするのもアリです。これは臨機応変に審美眼(?)で対応しましょう。

場合によってはもっと短くすることも。

場合によってはもっと短くすることも。

ハタがたくさんついた音符は、とくに下向きの場合、符頭とハタがぶつかってしまうので限度があります。

旗のある音符は限度がある。

旗のある音符は限度がある。

線から符尾の先端が1/2間はみ出す場合は、若干短くする流派もあります。ちょっとはみ出す線は人の目の錯覚で長く見えるため…といわれているようです。

先端が線間のときは微妙に短くする流派も。

先端が線間のときは微妙に短くする流派も。

装飾音符の符尾の長さ

装飾音符の符尾は2.5間分です。

装飾音符の符尾は2.5間分。

装飾音符の符尾は2.5間分。

ただし、下に大きくはみ出る場合第2線から離れないように符尾を延長します。

下にはみ出る装飾音は第2線から離さない。

下にはみ出る装飾音は第2線から離さない。

以上、単音の音符の符尾のマニアックな話でした。和音の符尾とか連桁の話もそのうち(´・ω・`)

にほんブログ村 音楽ブログ 楽譜・音符へ
↑ランキングクリックして頂けると励みになります!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

この記事のトラックバック用URL