拍子と音符の関係


今回は拍子と音符の関係について説明します。

いちいち「音符・休符」と書くのはわずらわしいので、この記事では「音符」とだけ書きます。特にことわりがなければ音符・休符の両方を表すと思って下さい。

拍子と音符の関係

楽譜では何かしらの音符を1拍に割り当てます。どの音符を1拍に当てるかはその時々によって変わります。楽譜の読み方を説明している本やサイトによっては「四分音符が1拍を表す音譜です」と書かれている場合がありますが、必ずしも四分音符が一拍相当とは限らず、二分音符や八分音符などを一拍に数えることもあります。

拍子の記譜

ひとつ例を挙げてみましょう。次の楽譜は四分音符を1拍とした2拍子です。

五線や音の高さ、その他記号については気にしなくて大丈夫です。今は音符の長さに着目してください。

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…なんて言っても、このように音符だけを並べてもパッと見て何拍子なのか、どの音符が1拍に相当するのかわかりません。そこで楽譜では拍子をはっきり示すために次のような書き方をします。

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これがどういう意味なのかを説明しましょう。

小節線と小節

まずは楽譜の所々に引かれた縦線に注目してください。楽譜では拍子が視覚的にわかりやすいよう、その切れ目に縦線を引きます。この線に挟まれた拍子の1グループを小節と言います。また、この小節を区切る縦線を小節線といいます。

最後の小節線は少し形が違いますが、これは終止線といって特に曲の終わりを表す小節線です。

拍子記号

こんどは、左上のほうにある分数のような数字 2/4 に注目してみてください。これは音符と拍子の関係を表す記号で拍子記号といいます。

次のように△/○と書かれている場合、それは「○分音符を1拍とした△拍子」という意味です。さっきの 2/4 は「4分音符を1拍とした2拍子」という意味になります。

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ちなみに読み方は「○ぶんの△びょうし」と読みます。

参考として他にも例を挙げておきましょう。上から順に、2分音符を1拍とした3拍子、8分音符を1拍とした6拍子、4分音符を1拍とした4拍子です。

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以上に説明した小節線と拍子記号によって、楽譜から拍子が明確にわかるようになりました。

4/4拍子と2/2拍子の記号表記

4/4拍子と2/2拍子には専用の記号があります。4/4は c のような記号、2/2は c に縦線を入れたような記号です。数字表記も記号表記も同じ意味です。

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四分音符が基準ではない! – 楽譜の伸縮性

初心者向けの本などで「四分音符が基本の音符です」と説明されることがあります。しかしこの言い方では二分音符や八分音符を1拍とする拍子に対して混乱を招く恐れがあります。

以前の拍と拍子の説明で音符を用いなくても説明できたように、拍子自体は音符に依存しない概念です。たとえば、次の楽譜はすべて同じ内容を示しているのがわかるでしょうか。

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進んだ註:「音符=○○(数字)」の記号はテンポを示す記号で、1分間にその音符が○個打てるテンポという意味です。3つの楽譜が1音符あたり同じテンポだと言うことがおわかりいただけるでしょうか。

もちろん人間が演奏する場合、楽譜の見た目が音楽に与える影響は無視できません。しかし、楽譜はどの音符が基準というものではなく相対的な仕組みであることを知っておいてください。

拍子記号の約分はできない!

先ほどの説明で「拍子記号は数学の分数に似ている」と言いましたが、これらは見た目が似ているだけで全く別のものです。

たとえば拍と拍子の説明で6拍子はたいてい 3+3 に分かれる…と説明しました。3/4拍子も6/8拍子も1小節の長さは同じですが、八分音符で換算すると3/4拍子は 2+2+2 で6/8拍子は 3+3 となりリズムの内訳が変わります。

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このように拍子記号は音符の合計だけでなく「リズムの感じ方」も表しているため、約分できないのです。

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